長すぎた感のある梅雨が明けたと思ったら、今度は猛暑日の連続。そして気がつけば8月も後半。「暑くてダルい…」、「エアコンでダルい…」と、いま一つ気分がスッキリせず、なんだかやる気が出ないという人は多いのではないでしょうか。
もちろん、ダルさの原因が深刻な病気であったり、病院などで治療を受ける必要がある場合は別ですが、手っ取り早く気分転換をするのにお勧めなのは、香りです。
最近はアロマテラピーブームもあって、天然のハーブを使ったさまざまなフレグランスものが出回っており、ハーブ専門店だけでなく、あちこちで目にするようになりましたよね。それに伴って、どうしても『人工物』という印象が付きまとうのか、従来のいわゆる『香水』が敬遠される傾向にあるように感じられるのは私だけでしょうか。
もちろん天然ハーブものの良さには何の異論もありませんが、日常的に惜しげもなく使うには少し高価。そこで今回は香水、それも安価なものをボディスプレーとして効果的に日常使いに取り入れて、手軽にリフレッシュするコツをご紹介します。
プチプライスとて、あなどれない
どのブランドのどんな香水を使うにしても、付ける場所によって香りが拡散される加減は違ってきますし、体臭との相性や混ざり具合、時間の経過によっても変化の仕方は変わってきます。できれば日常使いの前に試したいところですが、お店のテスターではなかなか判断しづらいもの。使い始めてから数回目で「う~ん…思っていたのとちょっと違うかも?」「なんかちょっと飽きたかも?」なんて思うこともあることを考えると、一瓶何千円というのは、やっぱり少しハードルが高いですよね。
そこでお勧めなのは、プチプライスで展開されているフレグランススプレー。香水ほど強くもないので、気軽に使えるのも魅力です。
私の子供のころの記憶で安価なフレグランスものと言えば、町内の小中学生が屯す雑貨店で、『スズランの香り』や『レモンの香り』などといったシンプルなものが2~3点並んでいたイメージなのですが、今は違うのですね。圧倒的にバラエティーが豊かですし、安価といえど、あからさまに安物っぽさを感じるということはあまりない印象です。
流石に100円ショップのものともなると、逆にコストパフォーマンス的に気になる点もありますが、人によって使う頻度や目的も違うことを思えば、用途に合わせて使い分けることが出来るのは利点ですよね。
いずれにせよ、昔に比べて選択肢が増えたことは確かでしょう。
今回はそんな中でも、特に最近私がハマっていてお勧めしたいフレグランススプレーをご紹介します。
ボディーファンタジー
BODY FANTASIES(ボディファンタジー)というアメリカのフレグランスブランドが展開しているボディスプレーのシリーズは、とにかく香りの種類が豊富な上、安くてそろえやすいので、日替わりで楽しみたい人には特にお勧めです。
日本での正規代理店(株式会社フィッツコーポレーション)の公式サイトでは、大体13種類ぐらいが定番のラインナップとなっているようです。サイト上で紹介されているものの中でも、特に定番化した商品なら、ドンキホーテやドラッグストア、雑貨店などで大体簡単に手に入れられますが、「自宅近所の店舗にはなかったものを、出張先の近所のお店で発見!」という声も多々聞かれるので、同じ系列のお店でも店舗ごとに品揃えの状況は違うのかもしれません。
もちろんAmazonや楽天などの通販でも手に入ります。時期によっては、他メディアとのコラボで限定ボトルが登場するようで、内容や容量はほぼ同じでも価格が異なる場合があるようです。
大体50mlのもので500円前後ですが、特にネット通販など、扱っているお店によっては、同種類のセットや、4種類ぐらいのセットなど、まとめ買いで安くなるところもあるようですね。特に人気のある定番商品は94mlの大容量タイプも存在するのですが、小瓶のまとめ買いとどちらがお得になるかは、セールのタイミングや使用頻度、大量に買ったところで保管スペースの確保ができるのかなど、条件によって変わってくるでしょう。
ちなみに私の場合は、たまたま近所のドラッグストアの割引セールの期間中、試しに50mlタイプのものを2本(2種類)買ってみたのがきっかけです。
付けた瞬間に香る、いわゆるトップノートから、時間の経過とともにミドルノート、ベースノートへと変化していくわけですが、変化していく過程では様々な香りが次々に楽しませてくれます。ベースノートの存在にハッキリと気づくころには、なかなか多彩な組み合わせだったなと思わせてくれるような感じで、まさに、安い割によくできてるなぁというのが第一印象でした。
香りの特徴と持続時間
香りの持続時間はそれぞれ違うようです。種類によっては数時間おきにつけなおしたほうが楽しめるでしょう。
例えば、これはあくまで私の個人的な感想ですが、「ホワイトムスク」や「ココナッツパラダイス」などは、香りの持ちが良いように感じられます。特に「ココナッツパラダイス」は、カバンの内側に何度か吹き付けておくと、何日もほのかにココナッツやマンゴーの甘い香りを放ち続けていて、カバンから物を取り出す度にフワッと広がり、ちょっと幸せな気分になります。
といっても決してドギツイ感じではなく、最後に残るベースノートがほんのり上品に保たれる感じです。
逆に、「フレンチペアー」や「レモンソルベ」などは香りの減衰が比較的速いように感じます。
特にレモンソルベは、『レモンのキリっとした爽やかさ』や『レモングラス』を思わせる香りが主にトップノートで振り撒かれる感じなので、その最初のインパクトが通り過ぎた後は、レモンっぽさを強く求める人にとってはちょっと物足りないと感じてしまうかもしれません。
いずれにせよ、付ける場所や回数、体臭などの個人差もあるとは思いますが、全体的に、香水よりは香りの減衰が速く、基本的に強すぎないので、必要に応じてその都度吹き付けなおすといいですね。
午前と午後で香りを変えて楽しむのもお勧めですし、入浴後や寝る前は「スイートピオニー」などのふんわり甘い香りでリラックス、外出前や外出先では「ピュアソープ」や「フレンチペアー」などのスッキリ爽やかな香りでリフレッシュといった感じで、シーンに合わせて切り替えるのもお勧めです。
注意点
このように手軽にリフレッシュできるフレグランスボディスプレーですが、ボディーファンタジーのものに限らず、付ける際にはいくつか注意が必要です。
・顔など刺激に弱い箇所への使用は厳禁。
・スプレーした箇所が強烈な直射日光を浴びることで炎症を起こす可能性もあるので、日焼けをしやすい腕なども、肌を露出させない状態で使用する方が無難。
・生地によっては変質することがあるので、デリケートな生地のものやお気に入りの服などに使用する際には慎重に。
・いくら香水ほど強くないとはいえ、一度に付けすぎるとやはり『香害』のもとになるので、使用するシーンによって加減する。
・ペットを飼っているご家庭では、使用しない。
楽しむコツ
香りは下から上に上がってくるので、首元や手元よりは、足元に近いところに付ける方が、強すぎることなく程よく香り、効率が良いという話もあります。
私は大体、脇腹やお腹のあたりの、服の内側やインナーの外側に付けるようにしています。動きとともに内側からほんのり香って、ちょうど良い感じがするのです。
玄関先や部屋の入り口などに、ルームフレグランスとして使うのもお勧めです。
コツとしては、家中あるいは部屋中に吹き付けるのではなく、入り口付近を中心に、斜め上に向けるようにして数回スプレーすること。小さめの部屋なら1~2回くらいで充分でしょう。噴霧された粒子が香りとともにゆっくりと降りてきて、まるでバリアーでも張ったかのような清々しい心強さに満たされ…というと流石に大袈裟かもしれませんが、少量使いでも結構スッキリするんですよ。来客時だけでなく、自分用の楽しみとして使いやすいのも、プチプライスならではです。
旅行の時など、ボトルなどの持ち物を特に少なくしたいときには、着替えの下着などを入れた袋に、予めスプレーを2~3回吹き付けておいたハンカチやティッシュなどを挟んでおくのもおすすめです。