近年のマラソンブームもあり、マラソンをしている人が多くなりました。健康に気に使う人の中にはマラソンを始める人もいますが、急に走ると足を痛める人が多いようです。その足の痛みは鵞足炎やタナ障害かも知れません。
膝(ひざ)の内側から膝したにかけて痛む鵞足炎(がそくえん)とは
鵞足(がそく)とは内側側副靭帯の表面にある3つの腱の総称です。症状は運動後に現れることが多いですが、ごく初期にはランニングやジャンプをすると膝の内側に痛みを感じます。進行すると歩行時にも痛みを感じ、感膝関節を伸ばすことが困難になります。
原因は運動していない人が急にランニングを始めたり、準備運動をせずにスポーツをする、またはスポーツをしている人が練習のしすぎなど、機械的ストレスによるものです。
鵞足炎(がそくえん)の治療法について
アイシングとテーピングを行い安静にした後、足底板療法を試すこともあります。治療法としては他に、効果の期待できる方法としてステロイド薬の局所注射がありますが、スポーツ選手の場合ドーピング陽性や腱の断裂をおこしやすいので、すすめられません。
また、再発を防ぐためにハムストリングスや股関節内転筋のストレッチを行います。なお、鵞足炎に脛骨の外骨種を伴う場合は外骨種の切除を行います。
滑膜ヒダのヒダであるタナに起きる「タナ障害」とは
タナは膝関節の内にある関節腔を仕切る滑膜ヒダのことです。症状は膝の内側を押すと痛い、膝の動かし始めに痛みがあり安静時もジンジン痛い、引っかかるような感じ、バキッ・ポキッなどの音がする、重たい感じなどがあります。
原因は屈伸運動の多いスポーツをすると、大腿骨と膝蓋骨の間にあるタナに繰り返し刺激が加わりタナが肥厚したり、裂けて炎症がおこります。
なお、タナは母体にいる時に関節包が作られる際に一時的にできるもので、生まれた後は退化してなくなりますが、そのまま残る人が日本人の半数います。タナが残る人は運動をしていなくてもタナ障害になることがあります。
タナ障害
安静のうえ、薬物療法として非ステロイド系消炎鎮痛薬の服用や塗り薬、貼り薬で痛みと炎症を抑えます。また、理学療法と運動療法を行います。ただし、これらの治療効果が現われない場合や、他の組織にまで影響が出ている時には「関節鏡視下滑膜ヒダ切除術」を行います。
おわりに
いかがでしたか?始めたからには、怪我なくマラソンを続けたいですよね。怪我を防ぐためにも走る前の準備運動、走り終わった後の整理体操を忘れずに行ってください。
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