アトピー性皮膚炎の患者数は年々増えてきているようです。このアトピー性皮膚炎は1度かかると、現在の医療では完治することが難しい病気です。ところが、新生児から正しいスキンケアを行うとアトピーの発症リスクを3割減らすことができるといわれています。これは2014年10月に国立成育医療研究センターの研究発表によるものです。どのようなスキンケアでリスクを減らすことができるのでしょうか。
赤ちゃんのスキンケアの基本は入浴です!
赤ちゃんの肌は大人の半分ほどの薄さしかないうえ、水分が蒸発しやすくバリア機能も未発達なため、水分と油分を補給する必要があります。特にアトピー性皮膚炎はカサカサ肌から発症するので、しっかりと水分や油分を補給しましょう。
そのためには、まず肌を清潔に保ちます。
赤ちゃんは1か月健診が終わったら、両親と一緒に湯船に入れますので、38度~39度の湯温で長湯をしないように気をつけながら入浴をしましょう。
身体は泡タイプのボディーソープで、こすらないように手で「なで洗い」します。ガーゼも実は肌には刺激が強いので、必ず手で洗います。この洗い方は新生児だけのものではありません。背中に湿疹がある人や敏感肌の人は手で洗いましょう。
また、顔も泡タイプのボディーソープで洗います。最近は大人も泡で洗顔しますよね。すすぎは弱めのシャワーを顔や全身にかけましょう。赤ちゃんは産まれる前は羊水にいたので、心配しなくても大丈夫です。ちなみに耳を塞ぐと、鼓膜に圧力がかかるのでやめましょう。
頭は赤ちゃん用のシャンプーで洗いましょう。大人と一緒で赤ちゃんの頭も皮脂汚れがたまりやすいのでシャンプ-を使いましょう。頭も洗えるタイプのボディーソープでも良いです。
シャンプーもできるだけ泡立て、指の腹で頭皮を中心に洗います。爪を立てると傷ができて、そこからばい菌が入るので注意しましょう。すすぎは弱めのシャワーでよくすすぎましょう。赤ちゃんにはリンスは不要です。
なお、ボディーソープもシャンプーもすすぎ残りがあると、湿疹の原因になるので泡ぎれの良いものを選びましょう。
お風呂上がりは5分以内!赤ちゃんのお肌は保湿をこまめに
お風呂から上がったら身体や頭を拭き、保湿をしましょう。赤ちゃんの肌は水分が逃げやすいので、お風呂上り5分以内が目安です。
赤ちゃんの顔に額・両頬に保湿剤を点在させ、円を描くように塗ります。身体は全体に保湿剤を点在させて円を描くように塗ります。頭皮はローションタイプのものを、髪の毛をわけて塗ります。
肌がテカる程度(ティッシュがくっつくぐらい)に塗るのがベストです。お風呂上りだけでなく、顔を洗った後やおむつ替え、着替え、汗やよだれを拭いた後にも保湿をしましょう。
おわりに
いかがでしたか?現在はベビースキンケアの教室がありますので、利用してみてはいかがでしょうか。
世界初・アレルギー疾患の発症予防法を発見 | 国立成育医療研究センター
成育出生コホート研究におけるランダム化臨床研究介入試験で、新生児期からの保湿剤塗布によりアトピー性皮膚炎の発症リスクが3割以上低下することが分かりました。そして、アトピー性皮膚炎発症が卵アレルギーの発症と関連することも確認されました。この度の臨床研究の結果、乳児期のアトピー性皮膚炎は、食物アレルギーなどのアレルギー疾患の発症誘因となることが示唆されました。今後、アトピー性皮膚炎の発症率をさら…
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